タイ国内の交通手段:私が実際に使った飛行機・船・配車アプリ
文:Blaise Jaeger・2026年10月13日更新
実は、タイ国内の交通手段は、東南アジアの多くの国よりずっとシンプルです。ただし、ひとつだけ理解しておく必要があります。この国は3つの独立したブロックに分かれているのです。バンコクと北部は格安の国内線で結ばれています。プーケット、クラビ、ピピ島のあるアンダマン海側と、サムイ島、パンガン島のあるタイランド湾側は、それぞれがフェリーとスピードボートのネットワークです。現地に着いてしまえば、あとはGrabの車かレンタルスクーターで十分です。
このガイドは、私が実際にたどった移動をもとにしています。2022年から2026年までの5回の旅で、国内線、十数回の船での移動、ほぼどこでも使ったGrab、そして島やチェンライでのスクーター。タイの鉄道や長距離バスには一度も乗ったことがないので、関係する箇所ではそう明記しています。
タイの交通手段まとめ
- バンコク、北部、島々の間:飛行機で。バンコクからチェンライやプーケットまでは飛行時間約1時間20分、陸路なら10〜12時間かかります。
- 島と島の間:フェリー、スピードボート、ロングテールボート。プーケットからピピ島はフェリーで約2時間、サムイ島からパンガン島は1時間以内です。
- バンコク市内:Grab、BTSスカイトレインとMRT地下鉄、川沿いならチャオプラヤー・エクスプレス・ボート。
- 島や小さな町:Grabがあればそれを使い、なければトゥクトゥクやソンテウ、またはレンタルスクーター。
- 鉄道とバス:陸路で長距離を移動するいちばん安い手段。遅いけれど確実です。
- 予約:航空券、フェリー、送迎の比較には12Goを使っています。国内のほとんどのルートを一か所で予約できます。
私が実際にたどったタイ国内の移動
最初の旅は2022年10月。5日間滞在したバンコクから、途中でシェムリアップへ飛行機で往復し、アンコールの遺跡群を見に行きました。バンコク市内の移動はほぼGrabだけでした。
次は2024年2月。2月3日にプーケットからサムイ島へ飛び、2月7日にLomprayahの高速フェリーでパンガン島へ渡ってスクーターを借り、翌朝はロングテールボートでボトルビーチへ。2月9日に船でサムイ島へ戻り、そのまま空港からシンガポール行きの便に乗りました。
そして2024年10月。10月17日にバンコクのドンムアン空港からチェンライへ飛び、現地でスクーターを借りて、10月20日に飛行機で戻りました。ドンムアン空港に着いたのは午前の遅い時間で、12時40分にはもうトンブリーの運河沿いでランチを食べていました。
さらに2025年2月には、アンダマン海側の島々を5日間で船を乗り継いで巡りました。プーケットからピピ島へフェリー、ランタ島へスピードボート、本土へカーフェリー、アオナンからライレイへロングテールボート、そしてスピードボートでプーケットへ戻るルートです。各区間の詳細はこちらのガイドにまとめています:ピピ島への行き方。
最近では2026年3月にパトンに滞在し、街なかの旅行代理店で申し込んだパンガー湾のボートツアーに参加しました。これらの旅すべてに共通していたのは、3回滞在したプーケットでもバンコクでも、陸の移動はいつもまずGrabだったということです。
飛行機で移動:タイの国内線
500kmを超える距離なら、飛行機一択です。国内線の運賃は直前に予約した長距離バスとたいして変わらず、丸一日がかりの移動が午前中だけで済みます。
バンコクの2つの空港:正しいほうを選ぼう
スワンナプーム空港(BKK)は国際線の大半と、タイ国際航空やバンコク・エアウェイズなどフルサービスの国内線を扱っています。市の北部にある旧空港のドンムアン空港(DMK)は、タイ・エアアジア、ノックエア、タイ・ライオン・エアといったLCCの拠点です。航空券がどちらの空港発着か必ず確認しましょう。2つの空港は車で約1時間離れていて、乗り継ぐなら時間にかなりの余裕が必要です。
私たちのチェンライ行きの便はドンムアン空港発でした。2024年10月17日、保安検査を通過したのは9時26分で、その1時間後には搭乗口で待っていました。混雑する空港なので、時間には余裕を持ってください。


飛行時間は約1時間20分。チェンライへの降下中、2024年9月の洪水から数週間後だったこともあり、翼の下に見えるコック川はまだ茶色く濁り、水かさが増していました。

飛行機で島へ
プーケット、クラビ、サムイ島にはいずれも空港があります。注意したいのはサムイ島で、小さな空港をバンコク・エアウェイズが所有し、便の大半を運航しているため、航空券はプーケットやクラビ行きより高くなりがちです。2024年2月3日、私たちはバンコク・エアウェイズでプーケットからサムイ島へ飛びました。バンとフェリーで半島を横断すれば丸一日かかるところが、1時間で着きます。このルートの予約はこちら:12Go。

予約のコツ
- LCCの航空券は数週間前までに予約を。直前になると運賃が一気に上がります。
- LCCでは受託手荷物が含まれていないことが多いので、予約時に追加しておきましょう。空港で追加するとかなり高くつきます。
- バンコク発で特に便利なのは、チェンライ、プーケット、クラビとサムイ島行きの路線です。カンボジアへはシェムリアップへの直行便もあり、2022年の私たちもこのルートで行きました。
フェリーで島から島へ:スピードボートとロングテールボートでの移動
タイには島々が点在する海岸が2つありますが、両者は海路ではつながっていません。西側のアンダマン海と、東側のタイランド湾です。一方からもう一方へ行くには、飛行機を使うか、バンで半島を横断して反対側でフェリーに乗ることになります。
アンダマン海側:プーケット、ピピ島、ランタ島、クラビ
2025年2月23日、私はプーケットからピピ島への朝のフェリーに乗りました。所要時間は約2時間。石灰岩の断崖の間を抜けて島に近づくときは、オープンな上部デッキにいるのがいちばんです。翌日の午後、ピピ島からランタ島へのスピードボートは約30分でした。どちらのルートも12Goで予約できます:プーケットからピピ島とピピ島からランタ島。

ランタ島は、この島々の中で唯一道路網とつながっている島です。平らなカーフェリーがランタ・ノイ島と本土を数分で結んでいます。私は2月25日の15時の便で渡りましたが、クラビや各空港へ向かうバンもこのフェリーを使います。

最後の移動は2月27日。アオナンのすぐ隣、ノッパラット・タラからスピードボートでプーケットへ戻りました。ちゃんとした桟橋はなく、ボートが砂浜に乗り上げ、私たちはビーチを歩いて乗り込みました。大型の船外機3基のおかげで所要時間は短いのですが、荷物は後部のベンチに覆いもなく積まれるので、壊れやすいものは膝の上に置いておきましょう。このルートの予約はこちら:12Go。

タイランド湾側:サムイ島とパンガン島
タイランド湾側のおもな運航会社は、Lomprayah、Seatran、そしてRajaのカーフェリーです。2024年2月7日、私たちはサムイ島北岸のメーナム桟橋から16時30分発のLomprayah高速フェリーに乗りました。パンガン島までの航路は短く、船はそのままタオ島まで向かいます。時刻と料金は、サムイ島からパンガン島、復路ともに12Goで確認できます。

ロングテールボート:海辺のタクシー
近距離の移動なら、ロングテールボートが地元のタクシー代わりです。木造の船体に長いシャフトの付いた自動車エンジン、そして船尾に船頭。2024年2月8日には、パンガン島北岸のチャロクラムから、ちゃんとした道路のないボトルビーチまで乗りました。2025年2月26日には、アオナンからロングテールボートでライレイビーチへ。ここは断崖に阻まれて本土から切り離されています。アオナンではボート協同組合が料金を決めていて、チケット売り場の看板に掲示されているので、値段交渉をしなくて済みます。



船の移動で学んだこと
- 桟橋に注意:同じ島でも、船は2〜3か所の異なる桟橋から出ることがあり、互いに離れている場合もあります。
- 現金を用意する:船、桟橋、国立公園の入園料の多くは現金のみです。ピピ島では、ピピ・レ島の国立公園入園料は船のチケットとは別料金です。
- 脱げる靴で:ビーチからの乗船では、水の中に足を踏み入れることになります。
- スマートフォンとパスポートは防水バッグに。特にスピードボートやロングテールボートでは必須です。
- 5月から10月は南西モンスーンの影響でアンダマン海が荒れやすく、減便や運休になる航路もあります。タイランド湾側は時期がずれていて、雨が最も多いのは10月から12月です。

バンコク市内の交通手段
バンコクでは、ほぼどこへ行くにもGrabを使いました。安く、料金は事前に確定し、タクシー運転手と運賃でもめることもありません。MRT地下鉄に乗ったのは一度だけです。中心部を横切る長めの移動なら、渋滞で街が麻痺するラッシュアワーには、BTSスカイトレインとMRTのほうがどんな車よりも速く着きます。
- スワンナプーム空港から:エアポート・レイル・リンクでパヤータイ駅まで行き、BTSに乗り換えます。
- ドンムアン空港から:SRTレッドラインで、MRTと接続するクルンテープ・アピワット中央駅へ。荷物が多いならGrabのほうが楽です。
- 川の移動:チャオプラヤー・エクスプレス・ボートが旧市街、王宮、川沿いのホテルを結び、小さな渡し船なら数分でワット・アルンへ渡れます。
- 運河:トンブリー側では、ロングテールボートや水上マーケットそのものが観光の一部です。

バンコクのそのほかの情報は、こちらをどうぞ:バンコク旅行ガイド。
Grab、タクシー、トゥクトゥク
Grabは東南アジア版のUberで、バンコク、プーケット、チェンライ、サムイ島などの主要観光地で使えます。タクシーの定額料金が高いことで知られるプーケットでは、ビーチ間の移動も含め、ほぼすべての移動にGrabを使いました。バンコクとプーケットではBoltも使え、こちらのほうが安いこともあります。
トゥクトゥクは、タイで短い距離を移動する定番の乗り物です。乗る前に料金を決めておくこと、そしてやけに安いツアーを持ちかけてくる運転手には要注意。たいてい宝石店や仕立て屋に連れて行かれます。ランタ島や小さな町では、トゥクトゥクはサイドカー付きのバイクであることが多いです。荷台に2列のベンチを備えたピックアップトラック、ソンテウは、島や多くの町で決まったルートを走っています。

タイでスクーターを借りる
島や北部では、スクーターがあれば行動は自由自在。人のいないビーチ、展望スポット、郊外の寺院へも気軽に行けます。私たちは2024年2月にパンガン島で、2024年10月にチェンライでスクーターを借りました。レンタル料は1日数百バーツで、店側はたいていデポジットを預かります。

- 免許:法律上は、バイクの運転免許に加えて、バイクも対象に含む国際運転免許証が必要です。警察の検問では無免許のライダーに罰金が科され、多くの海外旅行保険は無免許での事故を補償しません。
- ヘルメット:運転者、同乗者ともに着用義務があります。
- 出発前に:スクーターをあらゆる角度から写真に撮っておきましょう。もともとあった傷の修理代を請求されずに済みます。
- 運転経験:パンガン島やサムイ島の坂道は急で、道路は砂が浮いていたり濡れていたりすることがあります。乗ったことがないなら、タイは練習する場所ではありません。
鉄道と長距離バス
私はタイで鉄道にも長距離バスにも乗ったことがありません。私たちの旅では、飛行機のほうが速く、料金もほとんど変わらないことが多かったからです。それでも、予算を抑えたい人や陸路の旅が好きな人にはよい選択肢です。タイ国鉄(State Railway of Thailand)は、バンコクから北部のチェンマイ、南部のスラートターニーへ寝台付きの夜行列車を運行しています。スラートターニーからは、バスと船のセットチケットでサムイ島やパンガン島まで行けます。長距離バスはバンコクの北バスターミナルと南バスターミナルから発着し、リクライニングシート付きのVIPバスは夜行路線でも快適です。ハイシーズンは寝台が売り切れるので、鉄道は早めに予約しましょう。
定番ルート:主要な観光地への移動方法
- バンコク〜チェンライ・チェンマイ:飛行機で約1時間20分。12Goで確認:バンコクからチェンライ。
- バンコク〜プーケット・クラビ:飛行機で約1時間30分。陸路なら丸1日か一晩かかります。12Goで確認:バンコクからプーケット、バンコクからクラビ。
- バンコク〜サムイ島:直行便で飛ぶか、スラートターニー経由で鉄道またはバスと船のセットチケットを利用。12Goで確認:バンコクからサムイ島。
- プーケット〜サムイ島:飛行機で約1時間、またはバンとフェリーで丸1日。12Goで確認:プーケットからサムイ島。
- プーケット〜ピピ島・ランタ島:フェリーまたはスピードボート。12Goで確認:プーケットからピピ島、ピピ島からランタ島。あわせて私のガイドもどうぞ:クラビ・ピピ島・ランタ島。
- アオナン〜ライレイ:ロングテールボートで約15分。12Goで確認:アオナンからライレイ。
- プーケット〜パンガー湾:プーケットまたはクラビ発のボートツアーで。詳しくは私のガイドへ:パンガー湾。
- バンコク〜シェムリアップ:飛行機で約1時間。アンコール遺跡への玄関口です。12Goで確認:バンコクからシェムリアップ。
タイ国内を移動するときの旅行のコツ
- 余裕を持つ:海の状況によるフェリーの遅れや、空港へ向かう道の渋滞はよくあることです。船と飛行機を同じ日に組むなら、必ず余裕を持たせましょう。
- 現金とカード:Grabと航空券はカードで払えますが、船、トゥクトゥク、スクーターのレンタル、国立公園の入園料は現金のみのことが多いです。
- ホテルへの送迎:島では、ホテルやフェリー会社が桟橋とホテル間の送迎を含めていることがよくあります。予約時に確認しましょう。
- シーズン:ベストシーズンは、アンダマン海側が11月〜4月、タイランド湾側が1月〜8月です。
- 東南アジアのほかの国へ:インドネシアへ足を延ばすなら、こちらのガイドもどうぞ:インドネシア国内の交通手段。
タイ国内の交通手段:よくある質問
タイの島から島へ移動するベストな方法は?
同じ海岸の中なら、フェリーかスピードボートです。アンダマン海側ならプーケット、ピピ島、ランタ島、クラビ、タイランド湾側ならサムイ島、パンガン島、タオ島。反対側の海岸へ移るなら、いちばん速いのは飛行機で、たとえばプーケットからサムイ島への便です。
タイでGrabは使える?
はい。バンコク、プーケット、チェンマイ、チェンライ、サムイ島をはじめ、ほとんどの観光地で使えます。タクシーと料金交渉をせずに済むいちばん簡単な方法で、料金は乗る前に確定します。
国内線はバンコクのどちらの空港を使う?
両方です。ドンムアン空港(DMK)はタイ・エアアジアやノックエアなどLCCの拠点、スワンナプーム空港(BKK)はタイ国際航空やバンコク・エアウェイズが使っています。航空券に記載された空港を必ず確認してください。
プーケットからピピ島までフェリーで何時間?
通常のフェリーで約2時間、スピードボートなら30〜50分で、料金はおよそ2倍です。フェリーのほうが安く、オープンデッキからは島に近づくときの景色が抜群です。
タイでは免許なしでスクーターを借りられる?
レンタル店で免許を確認されることはまれですが、有効なバイクの運転免許と国際運転免許証なしで運転すると、警察の検問で罰金を科されるおそれがあり、事故の際には海外旅行保険が無効になることもあります。
タイで鉄道に乗る価値はある?
体験としてなら、バンコクからチェンマイへの夜行列車は定番です。時間を節約したいなら、国内線のほうがはるかに速く、料金もそれほど変わらないことが多いです。
プーケットからサムイ島への行き方は?
飛行機ならバンコク・エアウェイズで約1時間。陸路ならバンでドンサック桟橋まで行き、そこからフェリーに乗りますが、ほぼ丸1日かかります。