アンコールワット観光ガイド:遺跡を巡った私の3日間
著者:Blaise Jaeger · 2026年10月13日更新
カンボジアのシェムリアップ近郊にあるアンコールは、9世紀から15世紀までクメール王朝の都でした。現在残るのは世界最大級の遺跡群で、400km²の森と田園に千を超える寺院が点在しています。史上最大の宗教建築であるアンコールワットから、バイヨンの石の顔、そして壁を突き破って伸びるタプロームの木々まで、見どころは尽きません。
私は2022年10月、バンコクへの旅の途中で友人のロイと一緒にここで3日間を過ごしました。このガイドはその旅をもとにしています。訪れた寺院とその順番、アンコールワットの朝日、コンポンプルックの水上村、アンコールパス、行き方、そして宿泊先について紹介します。

アンコール遺跡の基本情報
- 場所:カンボジア北西部、シェムリアップの北約6km。
- 概要:アンコール遺跡公園。1992年からユネスコ(UNESCO)の世界遺産に登録されており、9世紀から15世紀にかけて築かれたクメールの複数の都の遺構が残っています。
- 必見スポット:アンコールワット、アンコールトムのバイヨン、タプローム、プレループ、プリアカン、タソム、バンテアイスレイ。
- 必要な日数:主要スポットだけなら1日、主な寺院をゆっくり見るなら3日。
- チケット:アンコールパス。1日券、3日券、7日券があります(37ドル、62ドル、72ドル)。
- 行き方:バンコクなどから飛行機でシェムリアップへ。遺跡公園内はトゥクトゥクか運転手付きの車で回ります。
- ベストシーズン:乾季で比較的涼しい11月から3月。
アンコールワット観光:私の3日間
2022年10月、ロイと私はバンコクからシェムリアップへ飛び、3日間滞在しました。宿はThe Cyclo d’Angkor Boutique Hotel。アンコールパスの3日券を買い、3日間とも同じトゥクトゥクの運転手を雇いました。彼は毎朝ホテルまで迎えに来てくれ、寺院ごとに待っていてくれて、行きたい場所にどこでも連れて行ってくれました。これがアンコールを訪れるいちばん簡単な方法で、ツアーに参加する必要はありません。
ロイはインドネシア人ですが、カンボジアでは誰もが彼をカンボジア人だと思い込んでいました。シェムリアップ出身だと信じて、みんなクメール語で話しかけてくるのです。
1日目:田園風景、ロリュオス遺跡群、トンレサップ湖
初日の午後、運転手はシェムリアップを出て田んぼの中を走り、赤土の道を水牛が歩く風景を抜けて、ロリュオス遺跡群とそのピラミッド型寺院プラサットバコンへ連れて行ってくれました。その後トンレサップ湖のほとりまで進み、ボートで高床式住居の村コンポンプルックへ。昼食は高床式の水上レストランでとりました。ツアーではなく、トゥクトゥクの運転手と一緒に行き、ボート代と食事代はその場で払っただけです。

2日目:アンコールワットの朝日とグランドサーキット
2日目は朝日を見るために、まだ暗いうちにホテルを出てアンコールワットへ向かいました。6時前には北側の池の前に着き、数分後には5つの塔の背後の空が明るくなりました。その後は一日中遺跡公園で過ごしました。まだ静かな8時前にタプローム、続いてプレループ、タソム、プリアカンを巡るグランドサーキット、そして午後はアンコールトムでバプーオンとバイヨンを見学しました。

3日目:昼間のアンコールワット
最終日の朝はもう一度アンコールワットへ。今度は明るい日の光の中で回廊とレリーフを歩いて見て回り、急な階段を上って中央塔の最上層バカンに登りました。そこからは中庭、外側の回廊、そして森まで見渡せます。

アンコールの歴史
クメール王朝は9世紀から15世紀にかけて、東南アジア大陸部の大部分を支配していました。歴代の王はトンレサップ湖の北に広がる平野に次々と都を築き、それぞれに国家寺院を建てました。9世紀末のハリハラーラヤ(現在のロリュオス遺跡群)、次にプノンバケンを中心とするヤショダラプラ、そして10〜11世紀の大寺院群です。
アンコールワットは12世紀前半、スーリヤヴァルマン2世の治世に建てられ、ヒンドゥー教の神ヴィシュヌに捧げられました。同じ世紀の末には、仏教徒の王ジャヤヴァルマン7世がアンコールトムとバイヨン、タプローム、プリアカンをはじめ多くの寺院を建立しました。都はバライと呼ばれる巨大な貯水池と運河の網によって支えられていました。
15世紀以降、都は南のプノンペン方面へ移り、アンコールの大部分は森に飲み込まれました。ただしアンコールワットだけは、僧侶たちによって完全に放棄されることはありませんでした。遺跡がヨーロッパで知られるようになったのは19世紀のことで、フランス統治時代に始まった修復作業は、今も多くの国のチームによって続けられています。
アンコール遺跡の見どころ
アンコールワット
アンコールワットは世界最大の宗教建築であり、国旗にも描かれているカンボジアの象徴です。幅190mの堀に囲まれ、西を向いて建っているため、朝日は塔の背後から昇ります。3層の回廊、東面回廊の乳海攪拌をはじめとするレリーフ、そして非常に急な階段で上る最上層バカンを見るには、少なくとも2時間はみておきましょう。



アンコールトムとバイヨン
「大きな都」を意味するアンコールトムは、ジャヤヴァルマン7世が築いた王朝最後の都です。城壁は一辺3kmの正方形で、上部に顔が彫られた巨大な門から中に入ります。中心にあるバイヨンはアンコールで最も神秘的な寺院で、塔には200を超える穏やかな顔が刻まれています。周囲には11世紀の巨大なピラミッド型寺院バプーオン、ピミアナカス、そして象のテラスがあります。


タプローム
タプロームはジャングルに委ねられたままの寺院です。1186年にジャヤヴァルマン7世が創建し、壁を覆い回廊を突き抜けて根を張るガジュマル(スポアン)や絞め殺しのイチジクの木で有名です。映画『トゥームレイダー』にも登場し、午前中の半ばには大混雑するので、私たちのように早めに行きましょう。

プレループ
10世紀後半に建立されたプレループは、レンガとラテライトでできたピラミッド型寺院で、高い基壇の上に5つの塔が建っています。その赤い色は朝や夕方の光の中でとても美しく、夕日鑑賞の定番スポットのひとつです。

タソムとプリアカン
グランドサーキット沿いにあるタソムは12世紀末の小さな寺院で、絞め殺しのイチジクにすっぽり覆われた東門で知られています。1191年にジャヤヴァルマン7世が建てたプリアカンは、扉が連なる長い回廊をもつ広大な寺院で、一部は崩れていますが、タプロームよりずっと静かです。

バンテアイスレイとロリュオス遺跡群
主要な寺院群から北東へ約25kmのバンテアイスレイは、ピンク色の砂岩でできた10世紀の小さな寺院で、アンコールで最も繊細な彫刻で有名です。私たちは時間が足りず行けませんでしたが、滞在が長いなら半日かける価値があります。シェムリアップの南東にあるロリュオス遺跡群には、この地域で最も古い寺院が集まっています。クメールの王が建てた最初の大型ピラミッド型寺院バコンもそのひとつで、私たちは初日に訪れました。
アンコールワット観光のモデルコース:1日・2日・3日
- 1日の場合:アンコールワットで朝日を見て、タプローム、バイヨン、アンコールトムの城門へ。長く疲れる一日になりますが、主要なところは押さえられます。
- 2日の場合:1日目はスモールサーキット(アンコールワット、アンコールトム、タプローム、バンテアイクデイ)、2日目はグランドサーキット(プリアカン、ニャックポアン、タソム、東メボン、プレループ)。
- 3日の場合:バンテアイスレイ、ロリュオス遺跡群、またはトンレサップ湖の水上村を加えます。私たちの旅程もこれに近く、1日目にロリュオスとコンポンプルック、2日目に朝日と2つのサーキット、3日目に昼間のアンコールワットを回りました。
滞在日数にかかわらず、朝は早めに動きましょう。寺院は日の出とともに開き、光もやわらかく、暑さと団体ツアーは9時頃からやって来ます。
アンコールワットで朝日を見る
定番の場所は、西参道から入って左手にある北側の池です。5つの塔が水面に映り、その背後から太陽が昇ります。チケット売り場は5時に開き、アンコールワットも朝日鑑賞のため同じ時刻に開くので、シェムリアップを5時頃に出発しましょう。前日の16時30分以降にパスを買えば翌日から有効になるので、朝の行列を避けられます。
雨季の終わりにあたる10月中旬、空は曇っていましたが、6時15分頃、塔の右側、地平線のすぐ上に太陽が顔を出しました。

コンポンプルックとトンレサップ湖
トンレサップ湖は東南アジア最大の湖で、季節によって大きさが変わります。雨季にはメコン川の水が逆流し、湖は何倍にも広がるのです。シェムリアップの南東、湖のほとりにあるコンポンプルックは漁師の村で、雨季でも水の上に出ているよう、木造の家が高さ数メートルの柱の上に建っています。
10月は水位が高く、ボートは高床式の家々の間を抜けて、広々とした湖へと出て行きました。昼食は高床式の水上レストランでとりました。ボート代は桟橋で支払い、アンコールパスとは別料金です。



アンコールパス:入場料と営業時間
- 料金:1日券37ドル、3日券62ドル、7日券72ドル。3日券は、チケットに印字された一定期間内であれば連続しない日にも使えます。
- 購入場所:シェムリアップからの道沿いにある公式チケット売り場(5時〜17時30分)、またはオンラインのアンコール・エンタープライズ公式サイトで購入できます。カード払いも可能です。
- 営業時間:アンコールワットは5時〜18時、プレループとプノンバケンは夕日鑑賞のため6時〜19時、その他の寺院は6時〜18時30分。
- 子ども:12歳未満は無料。年齢証明としてパスポートが必要です。
- チェック:主要な寺院の入口ごとに確認されるので、パスは常に携帯しましょう。
アンコールワットへの行き方と現地での移動
飛行機でシェムリアップへ
私たちはバンコクからシェムリアップまで、約1時間のフライトで移動しました。2023年10月からは、市街の東約50kmにある新しいシェムリアップ・アンコール国際空港に発着しており、車やシャトルバスで1時間ちょっとかかります。私たちが2022年に降り立った旧空港は、町からほんの数kmでした。バンコクからはバスもありますが、ほぼ丸1日かかります。フライトとバスはこちらで比較できます:12Go。
遺跡間の移動手段
寺院同士は離れていて、歩いて回るのは無理です。いちばん楽なのは、私たちが3日間そうしたように、運転手付きのトゥクトゥクを1日貸し切ること。ホテルで手配してもらえ、料金はコースによって変わります。暑い季節はエアコン付きの車のほうが快適で、スモールサーキットを自転車で回る人もいます。
アンコールワット観光のベストシーズン
ベストシーズンは乾季で比較的涼しい11月から3月ですが、最も混み合う時期でもあります。4月と5月は最も暑い月です。6月から10月の雨季は、主に午後に短く激しいスコールが降り、田んぼは緑に染まり、堀は水で満たされ、観光客もずっと少なくなります。
私たちが訪れたのは雨季の終わりの10月中旬でした。朝は曇りがちで、ときどきにわか雨が降り、トンレサップ湖は水位が最も高く、田園はとても青々としていました。
シェムリアップのおすすめの宿泊エリア
ホテルはすべて、遺跡から数km離れたシェムリアップの町にあります。私たちが泊まったのはThe Cyclo d’Angkor Boutique Hotel。トゥクトゥクの運転手が毎朝玄関まで迎えに来てくれました。
- パブストリートとオールドマーケット周辺の中心部:レストラン、バー、ナイトマーケットに歩いて行けます。
- 川の東側、ワットボー地区:落ち着いた雰囲気で、小さなブティックホテルがたくさんあります。
- 遺跡へ向かう道沿い(シャルル・ド・ゴール通り):大型リゾートが多く、遺跡公園に近いエリアです。
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アンコール遺跡観光の旅行のコツ
- ビザ:カンボジア入国にはほとんどの国籍でビザが必要で、オンラインのeビザか空港でのアライバルビザで取得できます。出発前に最新の規則を確認してください。
- お金:シェムリアップではどこでも米ドルが使え、カンボジア・リエルは小銭として併用されています。
- 服装:寺院内では肩と膝を隠しましょう。特にアンコールワットのバカンの入口では厳しくチェックされます。
- 暑さ対策:水、帽子、日焼け止めを持ち、日中は休憩を入れる計画を立てましょう。
- マナー:もろい建造物には登らず、彫刻に触れたり座ったりしないでください。
- 靴:グリップの効く靴を履きましょう。ピラミッド型寺院の階段はとても急です。
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アンコールワット観光のよくある質問
アンコール遺跡観光には何日必要?
主な寺院をゆっくり見るなら3日が理想です。アンコールワット、バイヨン、タプロームだけなら1日で足りますが、かなり詰め込んだ一日になります。
アンコールワットはカンボジア?それともラオス?
アンコールはカンボジアのシェムリアップ近郊にあります。ラオス南部のクメール寺院ワットプーと混同されることがありますが、アンコールの寺院はすべてカンボジアにあります。
アンコールパスの料金はいくら?
アンコールパスは1日券37ドル、3日券62ドル、7日券72ドルです。12歳未満の子どもは無料です。
アンコールワットの朝日鑑賞は何時から入れる?
アンコールワットはチケット売り場と同じ5時に開きます。北側の池の前に場所を確保するなら、5時15分から5時30分の間に着くようにしましょう。
アンコールワットとアンコールは同じ?
いいえ。アンコールは何百もの寺院がある遺跡公園全体のことで、アンコールワットはその中で最大かつ最も有名な寺院です。
バンコクからアンコールワットへの行き方は?
いちばん早いのは、バンコクからシェムリアップまで1時間のフライトで飛び、新空港から1時間ちょっと移動する方法です。直行バスもありますが、ほぼ丸1日かかります。
アンコール遺跡観光にガイドは必要?
いいえ。私たちはトゥクトゥクの運転手と一緒に、3日間自分たちだけで回りました。ガイドがいるとレリーフや歴史の理解は深まりますが、必須ではありません。
アンコールワット観光のベストシーズンはいつ?
乾季で比較的涼しい11月から3月です。6月から10月の雨季は緑が濃く、観光客もずっと少なくなります。
アンコールパスでコンポンプルックにも行ける?
いいえ。水上村は遺跡公園の外にあるので、ボート代は桟橋で別途支払います。
