ピサ旅行ガイド:夕暮れのピサの斜塔に登り、街を歩いた記録

文:Blaise Jaeger・2026年10月14日更新

ピサはイタリア中部、トスカーナ州の都市で、フィレンツェの西約80km、海から数キロの場所にあります。世界的に有名なのがピサの斜塔で、大聖堂、洗礼堂、記念墓地(カンポサント)とともに奇跡の広場(Piazza dei Miracoli)に建ち並び、1987年からユネスコ世界遺産に登録されています。とはいえピサは、アルノ川沿いの活気ある大学都市でもあります。電車で簡単に行けて、フィレンツェとチンクエ・テッレの間に立ち寄るのにぴったりの街です。

2025年6月、私は友人のロイと一緒に、フィレンツェからチンクエ・テッレへ向かう途中、ピサで夕方から一晩を過ごしました。このガイドでは、フィレンツェからの電車、夕暮れ時の斜塔登頂、大聖堂とカンポサント、泊まったホテル、そして出発前に知っておきたいことを、私たちの実体験をもとに紹介します。

ピサの斜塔の上から眺める夕暮れのピサ大聖堂と洗礼堂
斜塔の上から見た奇跡の広場(2025年6月1日)

ピサはどこにある?

  • 地域:イタリア中部のトスカーナ州、ピサ県。
  • 距離:フィレンツェの西約80km、普通列車で1時間。ティレニア海の海岸から約10km。
  • 空港:ピサ国際空港(ガリレオ・ガリレイ空港)はトスカーナの主要空港のひとつで、シャトル列車PisaMoverでピサ中央駅(Pisa Centrale)まで約5分。
  • 一番の見どころ:ピサの斜塔。歴史地区の北西にある奇跡の広場(ドゥオモ広場/Piazza del Duomo とも呼ばれる)に建っています。
  • 川:フィレンツェも流れるアルノ川が、ピサの中心部を貫いています。
  • 滞在時間:奇跡の広場だけなら半日。夕暮れ時に斜塔に登り、人混みのない旧市街を見たいなら一泊がおすすめです。

ピサで過ごした夕方と一夜

2025年6月1日(日)17時28分、ロイと私はフィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から普通列車に乗り、1時間後にピサ中央駅に到着しました。スーツケースを持っていたので駅からバスで奇跡の広場へ向かい、19時前にはピサの斜塔の前に立っていました。

斜塔のチケットは、夕方の時間枠で事前に予約しておきました。登る前に、斜塔を支えるポーズの定番写真を撮り、大聖堂を見学し、カンポサントのアーケードの下を散策する時間がありました。20時ごろに斜塔に登り、頂上に着いたときには、太陽はもう大聖堂のドームの上に低く傾いていました。

ピサの斜塔を支えるポーズをとるBlaise Jaeger
斜塔を支える(2025年6月1日)

泊まったのはHelvetia Pisa Tower。斜塔のすぐ隣にあるシンプルなホテルです。翌朝、まだ静かな奇跡の広場をもう一度歩いてからピサ中央駅に戻り、8時50分発のFrecciargentoでラ・スペツィアへ。ラ・スペツィアは玄関口で、その先に待つのはチンクエ・テッレ。

ピサ観光:奇跡の広場の見どころ

ピサの斜塔

ピサの斜塔は大聖堂の鐘楼です。1173年に建設が始まり、その数年後、3層目まで来たところで軟弱な地盤が沈み、傾き始めました。工事は中断と再開を何度も繰り返し、完成したのは14世紀になってから。高さは約56メートルで、1990年代から2001年にかけての補強工事によって傾きは4度弱まで抑えられ、今後数世紀にわたる安全が確保されました。

登ってみると不思議な体験です。すり減った大理石のらせん階段、全部で251段を上りながら傾きを体で感じ、その先に鐘と頂上のパノラマテラスが待っています。

奇跡の広場の芝生の上にそびえるピサの斜塔
ピサの斜塔(2025年6月1日)

ピサ大聖堂

1064年に着工した大聖堂は、ピサ・ロマネスク様式の最高傑作です。縞模様の大理石、幾層にも重なるアーケード、金色の格天井が見事です。内部では、ジョヴァンニ・ピサーノが彫った説教壇と、ピサ生まれの若きガリレオの伝説にまつわるブロンズのランプに注目してください。大聖堂の入場は斜塔のチケットに含まれています。

奇跡の広場に建つピサ大聖堂の大理石のファサード
ピサ大聖堂
ピサ大聖堂内部の身廊と格天井
大聖堂の内部

洗礼堂

大聖堂の向かいに建つ円形の洗礼堂は、1152年に着工した、イタリア最大の洗礼堂です。音響の良さで有名で、一定の間隔で係員が数音を歌うと、その声がドームの下で長く響き渡ります。

奇跡の広場の芝生にブロンズ像が置かれたピサの洗礼堂
洗礼堂

カンポサント

記念墓地であるカンポサント(Camposanto Monumentale)は、広場の北側を囲むように建っています。芝生の中庭を取り囲む長い大理石の回廊は、かつてフレスコ画で覆われていましたが、第二次世界大戦中の火災で一部が失われ、現在も修復が続いています。広場の中でいちばん静かな場所です。

ピサのカンポサント(Camposanto Monumentale)の大理石のアーケードと回廊
カンポサントの回廊

ピサの斜塔に登る:チケットと注意点

  • 事前予約:見学は時間枠制で、頂上に上がれる人数も限られています。予約はOpera della Primaziale Pisanaの公式サイトで。特に夏と夕暮れ時の時間枠は早めに。私たちも事前に予約しておきました。
  • 料金:公式サイトで20ユーロ、大聖堂の入場込み。セット券なら洗礼堂、カンポサント、博物館にも入れます。
  • 荷物:斜塔にはバッグやリュックを持ち込めません。チケット売り場の隣にある無料のクロークに預け、数分早めに到着しましょう。
  • 子ども:8歳未満は登れません。8歳以上の子どもは大人の同伴が必要です。
  • おすすめの時間帯:夕方です。夏は日没後も斜塔が開いていて、白い大理石が黄金色に染まり、日帰り客もいなくなります。訪れる日の営業時間は公式サイトで確認してください。
  • 靴:滑りにくい靴で。大理石の階段は何世紀にもわたる観光客の足で磨かれ、つるつるです。
ピサの斜塔から眺めるピサ大聖堂のドームと夕日
斜塔の頂上から見た夕日

斜塔だけじゃない:ピサの旧市街

ほとんどの観光客は奇跡の広場しか見ませんが、あと数時間あるなら、ピサの歴史地区もぜひ歩いてみてください。広場からはサンタ・マリア通り(Via Santa Maria)が南のアルノ川へ続いています。途中のカヴァリエーリ広場(Piazza dei Cavalieri)には装飾豊かなルネサンス様式の宮殿があり、イタリア屈指の名門大学、ピサ高等師範学校(Scuola Normale)が入っています。アーケードとカフェが並ぶボルゴ・ストレット(Borgo Stretto)はメインの商店街で、ルンガルノ(Lungarni)と呼ばれるアルノ川沿いの散歩道は夕暮れ時がとても美しいです。南岸では、小さなゴシック様式のサンタ・マリア・デッラ・スピーナ教会が川のすぐそばに建っています。

私たちは一晩しかなかったので、奇跡の広場の周辺だけで過ごしました。丸一日あるなら、朝か夕方に広場を訪れ、その間に旧市街を散策するのがおすすめです。

ピサへの行き方

フィレンツェから電車で

フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅とピサ中央駅の間には普通列車が頻繁に走っていて、所要時間は約1時間。私たちの切符は1人9.30ユーロでした。ピサはフィレンツェからの日帰り旅行でも気軽に行けますが、私たちは夕方に斜塔に登るため、ピサに泊まることにしました。列車の時刻や料金の比較はこちら:12Go。

空港から

ピサ国際空港からは、シャトル列車PisaMoverでピサ中央駅まで約5分。飛行機でピサに入り、ここからトスカーナ周遊を始める旅行者も多くいます。

駅からピサの斜塔へ

斜塔はピサ中央駅から約2km。イタリア通り(Corso Italia)を進んでアルノ川を渡れば徒歩25〜30分、またはLAM Rossaのバスに乗れば数分で、広場のすぐ横のマニン広場(Piazza Manin)停留所に着きます。私たちはスーツケースがあったのでバスを使いました。

ピサからチンクエ・テッレへ

ピサ中央駅からラ・スペツィアまでは電車で約1時間。そこからローカル線がチンクエ・テッレの5つの村を結んでいます。私たちは8時50分発のFrecciargentoに乗り、9時37分にラ・スペツィアに到着しました。

ピサのおすすめの宿泊エリア

夜や早朝の斜塔を見たいなら、奇跡の広場の近くに泊まりましょう。私たちが泊まったのはHelvetia Pisa Tower。斜塔から歩いてすぐのシンプルなホテルで、一泊するには完璧でした。夜遅く着く場合や朝早く電車で出発する場合は駅周辺がいちばん便利で、ボルゴ・ストレットやアルノ川周辺の旧市街は夜がいちばんにぎやかなエリアです。

一覧はこちら:ピサのホテル。

ピサ観光の旅行のコツ

  • ベストシーズン:いちばん快適なのは春と秋。夏は日中の広場が混雑するので、朝早くか夕方に訪れましょう。
  • 服装:大聖堂と洗礼堂に入るには、肩とひざを覆う服装が必要です。
  • 土産物売り:広場の周りには屋台や物売りがずらりと並んでいます。人混みでは持ち物に注意しましょう。
  • 記念写真:誰もが斜塔を支えるポーズで写真を撮ります。ベストスポットは大聖堂と斜塔の間の芝生の上。焦らず順番を待ちましょう。
  • 所要時間:斜塔に登って広場を回るなら2〜3時間。旧市街も歩くなら丸一日。

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ピサのよくある質問

ピサはトスカーナ州にある?

はい。ピサはイタリア中部のトスカーナ州にあり、フィレンツェの西約80kmに位置しています。

ピサは行く価値がある?

はい、少なくとも半日は訪れる価値があります。奇跡の広場はイタリアで最も美しい広場のひとつで、夕暮れ時にピサの斜塔の頂上から眺める景色は最高です。一泊すれば、人混みのない広場も楽しめます。

ピサ観光は何日必要?

奇跡の広場と斜塔の登頂だけなら半日で十分です。一泊すれば、夕方に斜塔に登り、旧市街も見て回れます。

ピサの斜塔には登れる?

はい、時間指定のチケットで登れます。頂上までは251段で、8歳未満の子どもは登れません。

ピサの斜塔に登る料金はいくら?

Opera della Primaziale Pisanaの公式サイトで20ユーロ。大聖堂の入場料も含まれています。

フィレンツェからピサへの行き方は?

フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅からピサ中央駅まで普通列車で約1時間です。私たちは1人9.30ユーロでした。

ピサの斜塔はピサ駅から遠い?

約2kmです。徒歩なら25〜30分、LAM Rossaのバスなら数分です。

ピサの斜塔はなぜ傾いている?

軟弱で不安定な地盤の上に建てられたからです。12世紀の建設中に傾き始め、2001年に完了した補強工事で傾きは4度弱まで抑えられました。

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