
ノルマンディー観光3日間モデルコース:パリからモン・サン=ミッシェルへドライブ旅
Blaise Jaeger著 · 2026年10月29日更新
パリっ子の私にとって、ノルマンディーの原点は子どもの頃の思い出、エトルタの断崖とアルセーヌ・ルパンの冒険です。ジヴェルニーのすぐ隣、セーヌ川沿いの町ヴェルノンに2年間住んでいたこともあります。2023年6月、友人のロイとパリから再び車で出かけ、海岸沿いを巡る3日間のドライブ旅行をしました。1日目はエトルタ、オンフルール、ドーヴィル、2日目はモン・サン=ミッシェルとカンカル、3日目はサン・マロ。私たちの旅程と泊まった宿、そして旅のコツを紹介します。いちばんのお気に入りは?迷わずモン・サン=ミッシェルです。
ノルマンディー3日間モデルコースの概要
- 1日目:パリからエトルタへ(約2時間45分)。断崖を見学したらオンフルールへ向かい、夕日はトゥルーヴィルで。ドーヴィル泊。
- 2日目:モン・サン=ミッシェル(ドーヴィルから約2時間)、その後カンカルで牡蠣を味わい、ル・コキヤージュでディナー。サン・マロ泊。
- 3日目:サン・マロの城壁を歩き、帰り道にシャルトル大聖堂に立ち寄ってパリへ。
- 移動手段:海岸沿いの町を結ぶなら車がいちばん便利です。電車の場合は、ドーヴィル、ルーアン、モン・サン=ミッシェルのいずれか1か所を拠点にしましょう。
- ベストシーズン:日が長い5月から9月。夏の混雑が始まる前の6月が理想的です。
1日目:エトルタ、オンフルール、ドーヴィル
エトルタとその断崖
朝パリを出発し、エトルタの海沿いでランチ。白い石灰岩の断崖は本当に美しく、私が一年の一部を過ごしているバリ島近くの島、ヌサ・ペニダの断崖を少し思い出させます。西側のアヴァルの断崖(Falaise d’Aval)には、アヴァルの門(Porte d’Aval)と呼ばれるアーチと、高さ51メートルの針のような岩「エギーユ(Aiguille)」があります。モーリス・ルブランが『奇岩城』でアルセーヌ・ルパンの財宝を隠した、あの岩です。東側のアモンの断崖(Falaise d’Amont)には、小さなノートルダム・ド・ラ・ガルド礼拝堂があります。

アヴァルの断崖へのハイキングもお見逃しなく。小道はアーチの上へと登り、少し先には、モネが何度も描いた最大のアーチ、マンヌポルト(Manneporte)が見えます。エギーユと町を見下ろす眺めは息をのむほどです。



知っておきたいこと: 2025年から、安全のため断崖のふもとを歩くことと、トゥル・ア・ロム(Trou à l’Homme)のトンネルを通ることが禁止され、崖の縁から最低5メートル離れる必要があります。違反すると135ユーロの罰金です。駐車場はすべて有料で、町はずれは1日約15ユーロ、中心部は1時間3ユーロです。
オンフルール
エトルタからはノルマンディー橋(通行料6.10ユーロ)でセーヌ川を渡り、約45分でオンフルールに着きます。スレート張りの背の高い家々が並ぶ旧港ヴュー・バッサン(Vieux Bassin)は、ウジェーヌ・ブーダンや印象派の時代から画家たちを魅了してきました。フランス最大の木造教会であるサント・カトリーヌ教会と、ウジェーヌ・ブーダン美術館(火曜休館)もぜひ時間をとって見てください。

ドーヴィルとトゥルーヴィル
1日の締めくくりは、トゥーク川(Touques)の河口にあるトゥルーヴィルの突堤で、海に沈む夕日を眺めました。2つの町は川を挟んで向かい合っています。トゥルーヴィルは毎日開く魚市場がある本物の漁港、ドーヴィルは高級リゾートで、浜辺沿いに643メートルの板張りの遊歩道「レ・プランシュ(Planches)」が続きます。私はドーヴィルのほうが好きです。

2日目:いちばんのお気に入り、モン・サン=ミッシェル
ドーヴィルからモン・サン=ミッシェルまでは車で約2時間。ノルマンディーで私がいちばん好きな場所です。人はとても多いですが、それでも魔法のような場所です。湾から立ち上がる修道院、岩山を登っていく中世の村、そしてテラスから見渡す砂地の眺め。1979年からユネスコの世界遺産に登録され、フランスで最も多くの人が訪れる観光地のひとつです。

車は本土側の駐車場に停めます。モン・サン=ミッシェルまでは約2.5キロメートル。そこから歩くか(少なくとも片道は歩くのがおすすめです。目の前でモンがどんどん大きくなっていきます)、無料シャトルバスのル・パッスールに乗ります。シャトルは観光案内所の近くから数分おきに出発し、城壁から350メートルのところで降ろしてくれます。最後は2014年に開通した歩行者用の橋を渡ります。

修道院の見学
グランド・リュ(Grande Rue)を登って修道院へ。修道院付属教会、空と海のあいだに浮かぶような回廊、そして13世紀に建てられたラ・メルヴェイユ(La Merveille)の大広間が見学のハイライトです。入場料は季節により13〜16ユーロで、18歳未満と、26歳未満のヨーロッパ在住者は無料です。開館は9:00または9:30。グランド・リュの混雑を避けるなら、朝早くか午後遅くに行きましょう。


知っておきたいこと:この湾はヨーロッパでも有数の潮位差があり、その差は最大14メートル。潮はとても速く満ちてきます。公認ガイドなしで砂地を渡るのは絶対にやめましょう。駐車料金は季節により1日14〜28ユーロ。7月と8月以外は夜間無料で、ライトアップされたモン・サン=ミッシェルを見るのに最適な時間です。
モン・サン=ミッシェルはノルマンディー?それともブルターニュ?
モン・サン=ミッシェルはノルマンディー地方のマンシュ県にあります。この疑問がよく出るのは、ブルターニュとの境界ぎりぎりにあるからです。すぐ横で湾に注ぐクエノン川(Couesnon)が長いあいだ両地方の境界とされてきて、ブルターニュには「クエノン川がその狂気ゆえに、モンをノルマンディーに置いてしまった」という古い言い伝えがあります。川の流れは何世紀ものあいだに変わり、現在の境界はモンの数キロメートル西を通っています。つまりモン・サン=ミッシェルはノルマンディーですが、50分の距離にあるカンカルとサン・マロはブルターニュ。私たちのように、1回の旅で両方の地方を組み合わせるのも簡単です。
パリからモン・サン=ミッシェルへの行き方
- 車:パリから交通状況により3時間30分〜4時間30分。海岸沿いも見たいなら、いちばんのおすすめです。
- 電車+バス:パリ・モンパルナス駅からTGVでレンヌへ行き、モン・サン=ミッシェル行きの直通バスに乗り換えて約1時間15分。合計で約3時間30分です。
- 電車でポントルソンへ:パリからポントルソンまで電車で行き、接続バスに乗り換えて4時間〜4時間30分。
- 日帰りの場合:可能ですが、疲れます。近くに泊まって、混雑のない夜と朝のモン・サン=ミッシェルを見るのがおすすめです。
もっと近場へのお出かけなら、私のパリからの日帰り旅行おすすめガイドをご覧ください。
カンカルとル・コキヤージュでのディナー
夕方、モン・サン=ミッシェルから約50分、ブルターニュの牡蠣の都カンカルへ車で向かいました。港を見下ろす展望台からは、牡蠣の養殖場と、水平線に浮かぶモン・サン=ミッシェルが見えます。下のラ・ウル港(Port de la Houle)には毎日開く牡蠣市場があり、生産者から1ダース買って、湾を眺めながらその場で味わえます。


夜は、カンカルのすぐ郊外にあるシャトー・リシュー(Château Richeux)内の、ロランジェ家のレストラン「ル・コキヤージュ(Le Coquillage)」で夕食をとりました。現在はシェフのユーゴ・ロランジェが率いる、ミシュラン三つ星のレストランです。本当に素晴らしかったです。予約はかなり早めに。営業は火曜から土曜です。


3日目:サン・マロと城壁
かつての私掠船(コルセール)の町サン・マロは、カンカルから約20分。私たちは城壁の外に泊まりましたが、最高の時間は城壁の上の散歩です。旧市街をぐるりと囲む約2キロメートルの道で、片側には海、もう片側にはイントラ・ムロス(城壁内)の花崗岩の家並みが広がります。所要時間は45分〜1時間ほどです。


干潮時には、作家シャトーブリアンが眠る小島グラン・ベ(Grand Bé)や、フォール・ナショナル(Fort National)まで砂の上を歩いて渡れます。潮の時刻には十分注意してください。潮はすぐに満ちてきて、道をふさいでしまいます。

パリへの帰り道(車で約4時間)は、シャルトルに立ち寄って、フランスで最も美しい大聖堂のひとつを見学しました。電車なら、サン・マロからパリ・モンパルナス駅まで直通TGVで約2時間15分です。
私たちが泊まった宿
ドーヴィル近郊:トゥルジェヴィル(Tourgéville)にあるゲストハウス、マノワール・デ・リオン・ド・トゥルジェヴィル。ドーヴィルから約7キロメートルで、車で旅するなら便利です。Booking.comでManoir des Lions de Tourgévilleの料金をチェック。
サン・マロ: 4つ星ホテルのオテル・ラ・ヴィルフロモワ(Hôtel La Villefromoy)。ロシュボンヌ(Rochebonne)地区にあり、浜辺から約100メートル、イントラ・ムロスから約3キロメートルです。Booking.comでHôtel La Villefromoyの料金をチェック。
もっと時間があるなら
ノルマンディー上陸作戦の海岸とバイユー
今回の旅ではノルマンディー上陸作戦の海岸を訪れる時間がありませんでしたが、4日目があれば、心を揺さぶられる見学になるはずです。オマハ・ビーチとコルヴィル・シュル・メールのノルマンディー米軍墓地(見学無料)、そしてカーン記念館(Mémorial de Caen)。なお、バイユーのタペストリーは現在バイユーにはありません。美術館が改修のため2025年に閉館し、タペストリーは2027年7月までロンドンの大英博物館に貸し出されています。
ルーアン、ジヴェルニー、ヴェルノン
モネが描いたゴシック様式の大聖堂と大時計(Gros-Horloge)で知られるルーアンは、パリから電車で約1時間10分。海岸へ向かう途中の最初の立ち寄り先にぴったりです。パリから車で向かうと、ヴェルノンとジヴェルニーがノルマンディーの玄関口になります。私はジヴェルニーのすぐ隣、セーヌ川沿いのノルマンディーの町ヴェルノンに2年間住んでいたので、モネの庭園はよく知っています。詳しくはパリからの日帰り旅行おすすめガイドで紹介しています。庭園は4月から11月初めまで開園しています。
ノルマンディー・ドライブ旅行の実用的なコツ
- 車か電車か:エトルタ、オンフルール、ドーヴィル、モン・サン=ミッシェルは同じ鉄道路線上にないので、車のほうがずっと楽に回れます。
- 通行料:パリからのA13高速道路は有料で、ノルマンディー橋は6.10ユーロです。
- 潮の満ち引き:モン・サン=ミッシェルとサン・マロの潮の時刻を確認しましょう。大潮は見ものですが、いちばん混雑する日でもあります。
- 天気:夏でもセーターとレインコートを持って行きましょう。海岸の天気はすぐに変わります。
- 混雑:モン・サン=ミッシェルは早朝か夜に訪れ、7月と8月の週末は避けましょう。
あわせて読みたい
ノルマンディー・ドライブ旅行のよくある質問
モン・サン=ミッシェルはノルマンディー?それともブルターニュ?
ノルマンディーです。マンシュ県にあり、ブルターニュとの境界のすぐそばです。50分の距離にあるカンカルとサン・マロはブルターニュにあります。
ノルマンディー観光は3日間で足りますか?
車なら3日間で、エトルタ、オンフルール、ドーヴィル、モン・サン=ミッシェルを見て回れます。ノルマンディー上陸作戦の海岸も訪れるなら、もう1日追加しましょう。
ノルマンディーでいちばん美しい場所は?
私にとってはモン・サン=ミッシェルです。僅差でエトルタの断崖が続きます。
パリからモン・サン=ミッシェルへ日帰りはできますか?
できますが、疲れます。電車とバスで片道約3時間30分、車ならそれ以上かかります。近くに1泊するほうがずっとおすすめです。
ノルマンディー観光に車は必要ですか?
必須ではありませんが、車があるとずっと楽です。海沿いの町は電車の便があまりよくありません。車がない場合は、拠点を1か所決めて日帰りツアーを利用しましょう。
バイユーのタペストリーは今どこにありますか?
バイユーの美術館が改修中のため、2027年7月までロンドンの大英博物館に貸し出されています。


